toritoritori2009-09-19


京都高島屋へ行ってプチファーブル
熊田 千佳慕展を見てきました。
パンフレットで見ていた以上に繊細で色鮮やかでした。
描かれている虫や動物たちが生き生きとしていて
千佳慕さんの気持ちが込められているようでした。
細かく描くのにどのような道具を使っていたのだろうと思いましたが、
展示されていたのはごく普通の細い筆や鉛筆、
絵の具なんかも普通のもののように見えました。
1時間でも2時間でも観察して感じて心に残し、帰ってから描いていたそうです。
98歳で今年の夏に亡くなられましたが、素敵な絵とことばを残しています。
こちらのインタビュー記事の中から心に残ったことばを引用します。


虫や花たちは今日を悔やんだり、明日を思い悩んだりせず、
今この瞬間だけを懸命に生きています。
その生涯を精一杯まっとうしようと、最後まで命を燃やし続けるのです。
そのことに気がついたら、花や葉が枯れ落ちて土に還っていく姿まで
美しいと感じるようになりました。
自然は自らの美しさを知らないから美しく、奥ゆかしい。
その美しいという感覚は、愛がなければ持つことができません。
人間も虫や花と同じ生き物としての仲輭です。
命の重さも同じです。
最近、身のまわりのささいなことから愛を感じる心を忘れてしまい、
悲しい事件がふえているように感じます。
いつの間にかなくしてしまった、愛を感じる心を気づかせてくれるのが小さな命たちです。
人々がそのことに気づいてくれたら、もっと素敵な世の中になるのではないでしょうか。
微力ながらそんな思いも抱きながら、私は絵を描いています。


京都高島屋で21日までです。中学生以下は無料になります。
お子さんもきっと引き込まれると思います。